夫の不倫相手に慰謝料を請求したい! しかし以下のような状況から不倫相手の情報がわからない場合があります。
夫に不倫相手の名前や住所などを聞いてみた。夫は、「俺がすべて悪いし、相手に迷惑がかかるから、名前や住所は教えない」の一点張りで口を割らない…
不倫した配偶者が不倫相手の住所までは本当に知らない…
不倫相手の名前などの情報がわからない限り、基本的に慰謝料請求はできないため調査が必要です。
ここでは夫や妻が不倫相手の名前や住所を教えない場合の対処法を解説。本記事を読めば、手掛かりがない不倫相手の情報がつかめる可能性が高まります。
Contents
不倫相手を教えない理由
不倫は認めているけど、配偶者があなたに相手の情報をまったく教えない理由は次の通りです。
個別に内容をお伝えします。
不倫相手に迷惑がかかるから
不倫相手に迷惑がかかるという理由で、名前などの情報を教えないのは非常に多いでしょう。
不倫相手が特定されることで、あなたが不倫相手にクレームをつける、慰謝料請求する、といった事態を恐れているのです。特に自分から積極的に誘った場合は、不倫相手をかばいます。
配偶者に嘘の内容を説明しているから
不倫相手と性交渉した事実があるのに、あなたには「キスだけした」などの嘘をついている場合も不倫相手の情報を教えません。
不倫相手の情報を教えると、あなたが不倫相手に事情などを聞く流れになり、そこから嘘がバレるのを恐れているからです。実際は性交渉があったとバレると、離婚危機に陥るので教えません。
職場内の不倫だから
職場内の人間と不倫しているとバレることで、次のような事態が起こる可能性があります。
- あなたが職場に乗りこんでくる
- 職場内に不倫したことがバレる
- 自身や不倫相手の職場の評価が下がる
これらの事態になるのを恐れているため、不倫相手の情報は教えないのです。
※ 職場内不倫の詳細は「配偶者が職場内不倫をしていた際の適切な対処法【職場に乗りこむ?】」で取り上げています。
あなたの友人・知人だから
不倫相手があなたの友人・知人である場合は情報を教えません。交流が深い人間であるほど、あなたの怒りやショックは大きく修羅場になるのが分かっているため、口を割らないでしょう。
ダブル不倫だから
不倫相手も既婚者であるダブル不倫なら情報を教えません。あなたが不倫相手の配偶者に対して、不倫事実を知らせてしまう事態を恐れているからです。
不倫相手の配偶者に事実がバレると、当該夫婦の関係が壊れたり、あなたの配偶者が慰謝料請求される可能性が十分あります。
※ ダブル不倫の詳細は「【ダブル不倫】相手に慰謝料請求する前に押さえるべきポイントを解説」で取り上げています。
不倫した配偶者にプレッシャーをかける
最初に、不倫相手の情報を教えない配偶者に対して、次のようなことを伝えてプレッシャーを与えましょう。
- 教えないと離婚する
- 両親に相談する
- 子供に不倫事実を伝える
- 職場の上司に相談する…など
これらの行為は、配偶者は基本的に嫌がるため、観念して不倫相手の情報を白状する場合もあります。
特に「教えないと離婚する」という言葉は有効。離婚を覚悟で不倫をしてないからです。
プレッシャーをかける方法は、相手配偶者の性格によっては、むしろ態度をかたくなにする恐れもあります。特に夫婦関係修復を目指す場合は慎重に判断しましょう。
勤務先がわかる場合の対処法
不倫相手の「勤務先」と「名前」がわかっているのなら、不倫相手の住所を知らなくても慰謝料請求は可能。不倫相手の勤務先に慰謝料請求書を送れば済む話だからです。
しかし、それをいきなり行うのは少し強引。「急に職場へ慰謝料請求書を送ってくるなんて!」と逆上される恐れがあるからです。
まずは不倫相手に電話やLINEなどで連絡して、「不倫の慰謝料を請求するので、住所を教えてほしい」と聞きましょう。もし拒否するようであれば、勤務先に慰謝料請求書を送っても大丈夫です。
勤務先に送る場合、封書には【親展】の明記、【本人限定受取郵便】にします。不倫相手から「職場に不倫の事実がバレた! 名誉毀損罪・プライバシー侵害だ!」とクレームがつく可能性があるからです。
名前がわからない
不倫相手の勤務先の住所を知っていても、名前がわからない場合は郵便物を届けられないため、調べる必要があります。この場合も不倫相手に連絡して、「不倫の慰謝料を請求するので、名前を知りたい」と聞いてみましょう。
他には、不倫相手の勤務先に信頼できる知人などがいるのなら、調査を依頼すればわかる可能性があります。
携帯番号がわかる場合の対処法
不倫相手の携帯番号がわかるなら、弁護士法第23条の2に基づく「弁護士照会」を利用すれば、相手の名前などの情報が得られます。
具体的には、不倫相手の携帯番号を基に、ドコモなどのキャリアに照会をかけることで、住所や名前などの情報を入手できます。
以前のソフトバングは個人情報の保護を理由に、弁護士照会を応じない場合が多かったようです。日本弁護士連合会との協議がなどあり、最近は応じる姿勢になっています。
弁護士照会の費用や回答までの期間
弁護士照会は、単に不倫相手の住所などの情報を知るためだけには利用できません。法律の規定により、不倫相手に対する慰謝料請求などを当該弁護士に依頼するなら利用ができます。
慰謝料請求などの依頼が前提なので、大まかな初期費用としては、慰謝料請求の着手金として「10万円~20万円」程度。加えて、実費として「5,500円」程度が必要です。
LINEのID・メールアドレスがわかる場合の対処法
不倫相手との連絡ツールとしてもっとも利用されているLINEですが、そこからわかる可能性もゼロではありません。
【大前提として、不倫相手のLINEのIDを知っていること】
トーク画面やホーム画面、フレンド名だけでは基本的に無理でしょう。
LINEのIDで情報を得る流れは次の通りです。
LINE株式会社に弁護士照会をかける
↓
LINE登録の際の携帯番号情報を得る
↓
当該携帯番号のキャリアに弁護士照会をかける
↓
不倫相手の住所などの情報を得る
LINE株式会社が弁護士照会に応じるかがポイントになりますが、基本的には開示拒否です。しかしこの先、もう少し開示に応じるようになる可能性はあります。
SNSを使っての犯罪が増えている背景からあるからです。弁護士会が国に対して、SNS業者がもっと柔軟に情報を開示するように意見書を提出、国がそれを受けて動く可能性はあるでしょう。
キャリアメールは特定可能
不倫相手のキャリアメールのアドレスがわかる場合も、弁護士照会で調査が可能です。(キャリアメールとは、「~@docomo.ne.jp」といったもの。)
しかし、GoogleやYahoo!などのフリーメールアドレスは、不倫相手を特定することは困難です。
自動車のナンバープレートがわかる場合
不倫相手が所有する自動車のナンバープレートがわかる場合は、弁護士紹介により、不倫相手の情報がわかる可能性があります。
弁護士照会の方法以外にも、弁護士が陸運局に出向き、自動車登録事項等証明書を請求することで情報を得るのも可能です。
不倫相手の情報がまったくない場合の対処法
夫や妻が不倫していることが確かでも、その不倫相手の情報がまったくないのであれば、弁護士照会などは利用できません。
不倫関係が継続中なら、配偶者をそのまま泳がせて情報がでるまで待つことも考えられます。ただし、この方法では不倫配偶者がボロを出さなければ、いつまで経っても不倫相手の情報を得られません。
探偵に依頼するのがもっとも早道だがリスクも大きい
もっとも早道なのは、やはり探偵に調査依頼をすることです。調査のプロに依頼すれば、不倫相手の名前など情報だけではなく、決定的な証拠を得ることも期待できます。
ただし漠然に調査を依頼すれば、多くの時間がかかるのは必然なので、その分調査費用も大きくかさみます。調査費用が尽きてしまい、結局、何の情報も得られないまま大金だけが消える…という最悪な事態にもなりかねません。
行動パターンをまとめる
不倫が継続している場合は、配偶者の詳細な行動パターンなどをしっかりまとめましょう。
行動パターンを探偵業者に見てもらい、不倫相手と接触する可能性が高い日時を予測してもらいます。そのうえで実際に調査をかけると的中率が高まります。
配偶者の行動はGPSを利用すれば簡単にわかります。
まとめ
夫や妻が不倫相手の名前や住所を教えない場合の対処法を解説しました。
まずは、不倫した配偶者にプレッシャーをかけてみましょう。特に「不倫相手の名前や情報を教えないと離婚する」という言葉は効果的です。
プレッシャーをかけても口を割らないのなら、弁護士照会の制度の利用を検討しましょう。不倫相手の次の情報がわかれば、名前や住所がわかります。
- 携帯番号
- キャリアメールアドレス
- 自動車のナンバープレート
弁護士照会を利用するには、弁護士に不倫相手の慰謝料請求などの業務を依頼することが必要です。
不倫相手の勤務先がわかるなら、その場に慰謝料請求書を送付できますが、事前にその旨を不倫相手に伝えるのが望ましいでしょう。
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