キスやハグの不倫だと法的責任の追及が難しい理由｜自宅での密会は？

配偶者が自分以外の異性とキスやハグをしていれば、それは不倫である感じる方も多いでしょう。しかしキスやハグだけでは不貞行為と認められないため、法的な責任追及は難しいです。

ここではキスやハグだけでは不貞行為にならない理由を解説。本記事を読めば、自分の以外の異性とキスやハグをしている配偶者に、法的責任を追及するためには何が必要なのかわかります。

専門家

キスやハグでだけも、例外的に慰謝料を請求できる可能性があるケースもお伝えしています。

キスやハグ以外にも、配偶者が違う異性とビジネスホテルや自宅にいた場合の法的責任も解説します。

キスやハグだけでは法的な責任追及はできない

配偶者が自分以外の異性とキスやハグをしたとしても、その行為だけでは法的な責任追及は基本的にできません。キスやハグは不貞行為ではないからです。

簡単にいえば、配偶者以外の異性との間で性交渉がある状態をいいます。

よって、たとえ二人がディープキスをしていても、ベッドのなかでずっと抱き合っていても、不貞行為になりません。

※ 不貞行為の詳細は「どこから不倫なのかを法律的な観点で解説【不貞行為の定義】」で取り上げています。

キスやハグだけも慰謝料請求できる可能性はある

キスやハグは不貞行為にならないのはお伝えした通りですが、慰謝料請求の対象になります。

性交渉はなくても、キスやハグを伴うデートを繰り返したことで、こちらの婚姻関係が破綻させられた。この場合は、社会通念上許容される限度を逸脱した交際をしていたという理由で慰謝料請求が可能です。

この行為は不貞行為になるのか？

キスやハグだけの交際に関連して、「この行為は不貞行為になるの？」と疑問がよくでる行為を解説します。具体的には次の6つのケースです。

各ケースが不貞行為に当てはまるのかを解説します。

ラブホテルに入っただけ

不倫をした側の言いわけとして「相手の体調が悪くなったから、休ませるためにラブホテルに入っただけ」との内容があります。この言いわけは当然ながら通用しません。

専門家

一般的にラブホテルに入る利用目的は、性交渉を行うことに限定して解釈されているからです。

二人でラブホテルを出入りしている瞬間の写真などがあれば、裁判所は不貞行為があったと判断する可能性が非常に高いでしょう。

仮に、二人でラブホテルに入っただけで何もなかったとしても、この判断は基本的に変わりません。

※ ラブホテルと不倫をテーマにした詳細記事は「ラブホテルで不倫をした夫と不倫相手に慰謝料請求する【必要な証拠】」で取り上げています。

1回だけの不貞行為

お酒に酔っぱらって、あるいは交際するつもりはないが一度だけ異性と性交渉をした。性交渉をもった事実は変わりありませんが、一回だけだとは不貞行為にはならないことが多くあります。

オーラルセックス

オーラルセックスとは、口などでお互いの性器を愛撫する行為のことです。性器への挿入、貫通行為までには及びません。

二人でビジネスホテルにいた

ラブホテルは不貞行為だと認められるなら、ビジネスホテルやシティホテルも同じでは？ と思う方もいるでしょう。

しかしビジネスホテルは、二人でそこに出入りする写真があっても、基本的に裁判所は不貞行為があったとは認めません。

ビジネスホテルでは、二人が同部屋に入室するとは限らないからです。また一般的に、利用目的が性交渉に限定されていないのも要因です。

専門家

ビジネスホテルに宿泊した場合であれば、不貞行為があったと認められる可能性はあります。

二人で長時間自宅にいた

二人のどちらかの自宅に一緒に入り長時間にわたり滞在した。この自宅に二人で出入りする写真などがあっても、基本的に裁判所は不貞行為があったとは認めません。

自宅にいたとしても、二人が不貞行為を行うとは必ずしもいえないからです。

風俗通い

風俗でも女性が裸などで接触などはするが、性交を伴わないピンサロなどの店でサービスを受けても不貞行為にはなりません。ただし場合によっては離婚原因となり、離婚請求が認められる可能性があります。

ソープランドであれば、性交を伴うので不貞行為となります。

まとめ

キスやハグだけでは不貞行為にならない理由を解説しました。

配偶者などに法的な責任追及するためには、基本的には不貞行為に及んでいることが必要です。よってキスやハグだけでは法的な責任は追及できません。

それでは最後まで見ていただき、ありがとうございました。